今回は日本公開が2019年9月20日なので、公開前ということでネタバレなしの“みどころ”紹介をします!
全く情報に触れたくない人に向けて先に宣言します!
めちゃめちゃめちゃ面白い!
本当に良い映画です!!!!
僕はこの映画を今年の4月くらいに北米版Blu-rayの英語字幕で(なんとか💦)見たのですが、そもそもこの映画はアメリカ公開が2018年8月なので1年以上前に公開されていたんですよね。
なんで日本の劇場公開が待てなかったかというと、ずっとこれが今年のアカデミー案件になると思ったからです!
結果としてはノミネートされませんでしたが、可能性はあったと思います。
なぜならアカデミー脚本賞の前哨戦の一つである全米脚本家組合賞の最優秀脚本賞を受賞しているからです。
当時のライバルだったノミネート作品を見てみると、
★エイスグレード世界でいちばんクールなわたしへ
・グリーンブック
・クワイエットプレイス
・ローマ
・バイス
が入っており、あのアカデミー作品賞のグリーンブックを抑えて受賞していることがわかります。
だから僕は『エイスグレード』がアカデミー賞脚本賞にノミネートされるのは手堅いと思っていたのですがいざ蓋をあけてみると、
★グリーンブック
・魂のゆくえ
・バイス
・ローマ
になっており『エイスグレード』は賞レースから外されてしまったわけです。
ランティモスとポールシュレイダーの勢いに押されてしまったのかもしれませんね。
『魂のゆくえ』に関しては前哨戦ではみかけなかったのに急にアカデミーの本選で急に浮上した感じですし。
まぁこれが大ベテランのポールシュレイダーが長年温めた企画ですし、作品自体も大傑作なので仕方ないかと。。
これも大傑作なのでお勧めです!
ただそれによって日本の映画業界も【アカデミー賞!】みたいな宣伝が出来ないからなのか、日本公開がなかなか決まらず、
結果として輸入Blu-rayでみることになりました。
その作品がアメリカから1年遅れて遂に公開されるわけです!
こりゃもう見るしかないでしょ!!
次にフィルマークスのあらすじと予告編レベルの内容に触れると、
中学校⽣活の最後の⼀週間を迎えたケイラは、「クラスで最も無⼝な⼦」に選ばれてしまう。不器⽤な⾃分を変えようと、SNS を駆使してクラスメイト達と繋がろうとする彼⼥だったが、いくつもの壁が⽴ちはだかる。⼈気者のケネディは冷たいし、好きな男の⼦にもどうやってアプローチして良いか分からない。お節介ばかりしてくるパパはウザイし、待ち受ける⾼校⽣活も不安でいっぱいだ。⾼校⽣活が始まる前に、憧れの男⼦や、クラスで⼈気者の⼥⼦たちに近づこうと頑張るが・・・。
そうこの作品はSNS×青春の設定がとにかく良いんですよね。
そんな映画これまであったろ!
と思われるかもしれませんが、
たしかに高校生の青春ものではSNS描写は近年はなくてはならないものになっています。
ただ今回は中学生の話なので、
例えばセックスやドラッグがあるようなアメリカの高校ものとは違うんですよ。
さらに言うと今の中学生って中学入学時、もしくは小学校の高学年の段階でSNSデビューしてるんですよ?
いま大学生の人ならSNS上に高校生の頃の写真やツイートがあると思いますが、
小学校高学年の時からの写真やツイートが残っているってすごくないですか??
この感覚って実はすごくリアルなんだけど、
この映画を見るまで気づかされませんでした。
もっと言えば、
小学校〜中学校って大きく身体も心も変化する年齢じゃないですか。
その時の自分って覚えていますか?
家族の写真や自分の記憶はありますけど、
その時代の自分のちょっとした心の声まで覚えていますか?
普通、手紙とか書いて発掘しない限り出てこないですよね?
LINEとかも自分は中学生の頃からありましたが、その時のトーク履歴なんか残っていませんが、さすがにTwitterはやってないし、ましてや学生ユーチューバーなんかなかったし、インスタに関しては誕生すらしていませんでしたよ。
この映画の主人公ケイラは自分のそれらの成長や感情がインスタやYouTubeに投稿されて外部化されているんですよ。
つまり曖昧で良いような過去のことが全ていつでも閲覧可能な状況で、多感な時期の彼女の心に常に外から外から想い出させてくるのです。
もっと言えば
SNS上の自分の記録というものは、
本当の自分なのか?
と言うことすら定かではないのに、
その外部化されてしまった事によってかなり僕らが送った中学生時代とは違うものがそこにありました。
でもこの映画はその自分たちが過ごしたものとは違うものの中に、普遍的な成長物語や父娘の関係性が描かれており、
この映画は現在進行形の中学生たち、もしくはその親たちの大きな心の支えになるのではないか?と考えています。
(ただアメリカではFワードや性的な言葉などのせいでR指定になってしまいましたか。笑)
この映画が心の中にずっと残る、今後もずっと好きな映画たちの仲間入りとなる人が少なからず出てくると思います。
日本では9月20日公開です!
ぜひ見てください!
長文読んで頂きありがとうございました。