今回、紹介する『カリスタ三部作』は『ジェダイアカデミー三部作』の1年後の12ABYを舞台にしたシリーズです。
はっきりいいますよ!
面白くないです!!
今シリーズは本の「あとがき」でもディスられるシリーズです!笑
だから別に読まなくても、この記事を読むだけで飛ばしても構わないかと。笑
1.『カリスタ三部作』とは
1-1.実は三部作じゃなかった!
『ジェダイの遺児』『ダークセーバー』『黄昏の惑星』の3作からなるシリーズです。
ルークと恋人となる女性ジェダイ カリスタとの物語なので『カリスタ三部作』といいます。
ですがこれまで紹介してきた三部作構成のシリーズとは違い、当初は1作で完結する予定だったのです!
(まぁ、これもつまらなくなる所以ですが。笑)
なぜそのような事になったかというと「カリスタ問題」が発生したからです。
1-2.カリスタ問題
「カリスタ問題」を言い換えるなら物語上の矛盾です。
このシリーズを手掛けたバーバラハンブリーはとにかく我が道を行く作家なのです。
だから他の作品がどうとかしったこっちゃない、書きたいことを書いているというスターウォーズユニバースの中でも恐ろしい存在です。笑
これまでは作家間で矛盾が起きないように調整しながら作ってきたのに、
1作目の『ジェダイの遺児』(12ABY)の結末でルークはカリスタと結ばれるのですが、同年に発売された14ABYを舞台にしたヴォンダマッキンタイア著『クリスタルスター』では一切カリスタに触れられる事がないのです!
!?
カリスタはどこへいったの?
という矛盾が発生しました。
これが「カリスタ問題」です。
1-3.「カリスタ問題」の解決策
なんで11ABYの『ジェダイの遺児』でカリスタと結ばれるのに14ABYにいないのか?
おっと?
11ABYと14ABYの間には2年もあるじゃないか!!
「なぜカリスタは消えたのか?」をテーマにした続編を2作書いて『カリスタ三部作』ってことにしよう!
となったわけです。
だからこれまでの三部作とは違って、1話完結に無理やり2話付け足したのです。笑
2.まさかの作家交代
1作目の著者ハンブリーが他作品の事を考えないから、こんな事態になった。
というわけで、
クビにして作家交代(!?)します。笑
そこで超ベテラン作家ケヴィンアンダーソンに白羽の矢が立ちました!
彼は『ジェダイアカデミー三部作』や『ジェダイ伝説』を手がける、スターウォーズ界のベテラン作家です。
彼が手掛けた2作目『ダークセーバー』でだいぶ軌道修正をかけて、完結編は再びハンブリーに書かせて落とし前をつけさせるかたいちになっています。笑
それでは各作品ごとに紹介していきましょう!
(3作にまとまりがないため、1つずつ紹介しやきゃ。。。)
3.ジェダイの遺児
3-1.あらすじ
モンモスマに代わり元首となったレイアは外交のためアイソアにいたところ、男が「ジェダイのこどもたち」とついてわめきながら飛びかかってきた。その言葉を手掛かりにレイアは調査をするとベルサヴィスに強いフォースを持った子供たちが住んでいたことを知る。
一方でルークスカイウォーカーはフォースに導かれ、弟子のクレイミングラとその恋人であり全身をサイボーグ化したニコスマールと旅に出ていた。その時、謎の戦艦<アイオブパルパティーン>に遭遇し収容されてしまう。
その船は<ザウィル>なる人工知能AIが制御しており、目的は「ジェダイのこどもたち」がいるベルサヴィスを攻撃することだった。ルークはそこでかつて戦艦に破壊工作を試みた女性ジェダイカリスタと出会う。彼女の魂は戦艦のコンピュータと同化しており、コンピュータ越しにルークと会話ができたのである。
戦艦がベルサヴィスに近づき、カリスタが自爆を試みるがその際にクレイミングラがルークをブラスターで気絶させる。
目が覚めた、ルーク。
なんとクレイミングラはニコスマールと死を選び、クレイミングラの肉体にカリスタの魂を転移させていたのである。(パルパティーンのクローンの原理)
フォースが使えなくなったという代償はあったが、これによりカリスタはクレイミングラの体を手に入れたことで実態を手にしたのである。
3-2.感想
このハンブリーが出かける小説の特徴なのですがミステリー要素が強めなんです。
読書も登場人物も”何が起きてるのかわからない”展開なんです。だから「手探りだけど、とりあえず行動してみた。」という場面が多いんです。笑
スターウォーズ史に残る読みにくさ!!
そして上下巻約600ページもあるのに舞台となるのは基本的に<アイ オブ パルパティーン>という戦艦の中だけです。笑
いつもなら色んな星にまわるのに、今回はどうした。。。
あとラスボスが人工知能<A I >ってのも、独特でカリスタもコンピュータの中に寄生した精神という独特な設定は面白かったです。
だからこそ機械に命、権利はあるのか?という哲学的な問いが今作の中心にあったりします。
とりあえずカリスタは美人
4.ダークセーバー
4-1.あらすじ
ルークは恋人カリスタの失った取り戻すために宇宙を旅する。
一方、ブラック・サンの残党の実力者ダーガ・ザ・ハットはデス・スターの設計図を手に入れ、天才科学者ベヴェル・レメリスクに第3デススターなる「ダークセーバー」を建造させていた。
一方でディープコアでは生きていたダーラ提督がスローンの副官ペレオンと手を組み帝国残党諸派をまとめていったのである。
4-2.感想
ケビンアンダーソンは本当にスラスラ読める。スターウォーズにある冒険活劇のテンポがそのまま小説に落とし込めてるので、彼は本当にスターウォーズが向いているのだと感じました。
と、いいましても、、、。笑
カリスタ三部作をなんとかして過去作や執筆中の作品と合わせようとするが故なのか、メインの話は結構空回りしてしまっている印象はいなめません。
「ハット族がデススターのスーパーレーザーだけを抽出した超兵器を作ったものの、組み立て方が雑すぎてぶっ壊れた。」
なんですかこの話!笑
たしかにスターウォーズの超兵器に弱点はつきものです。ていうか弱点がないとバッドエンドです。
でもダークセーバーに関しては弱点以前に何もしてないですからね。笑
しかもこのダークセーバーの一件で『ジェダイの帰還』に登場したメイディン将軍が命を落とすんですよ。
それで勝手にダークセーバー壊れたら、彼の頑張りはなんだったのか。。。笑
映画の時のメイディンとその最期
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まあメイディンの一件は仕方ないとして、
(それでいいのか。。!)
ドースク81の最期は有終の美を飾れていたと思います。
彼の種族コマイトの特有の理由から、みなにジェダイになる必要性を理解されず。それでもなんとかコマイトの人達に自分という存在を証明しようとした彼の生涯は熱いですね。しかも性格が異なるキップデュロンとのかけあいも、面白かったです。
そして彼の意志はドースク82に受け継がれたので今後に期待です。
彼のことは忘れない。。。涙
あとダーラ提督が実は生きていたことがわかったりして、とにかかくジェダイアカデミー三部作の続編という位置づけを強調した作品でした。
5.黄昏の惑星
5-1.あらすじ
レイアは惑星ナムコリオスと平和的な会見を試みたところ、レイアの船団で疫病<デスシード>が蔓延、そしてレイアは誘拐されるのである。
一方ルークは失踪したカリスタがナムコリオスにいる可能性があると知り向かう。
そこにはかつてパルパティーンに追放されたアシュガット議員や、ラショナリスト党、軍事産業ロロナー社、元ジェダイのベルドリオンなどの陰謀が渦巻いていた。
5-2.感想
再び作家が『ジェダイの遺児』のハンブリーに戻ったことであの読みにくい文体との勝負になります。
あの独特な作風は健在です。
デスシードなる疫病が発生しそれを媒介しているのがドラックという昆虫で、その昆虫が突然変異をきたしてヒューマノイドになったズィムが昆虫の操れ、実質疫病の流行をコントロールしている。
はい、わかりにくいですよね。笑
読んでいてもたまに「んん?」ってなって読み返すことが何度かありました。
そしてハット族の元ジェダイ ベルドリオンがレイアとライトセーバー戦を繰り広げるという異質な展開もみれるのも今作の面白さかと。
あと『ダークセーバー』でもハット族がラスボスでしたので何かとカリスタ三部作はハット族の印象が残りました。
絵もなかなかシュールです笑
そして何とか『クリスタルスター』につなげるためにカリスタは死ぬのかなと予想していたら、普通にルークと別れることになるんですね。。。。。
まあたしかに話の流れとしては二入の別離で終了でいいのですが、
今後もユニバースの中で生存しているカリスタをどう扱うのか楽しみです。
6.最後に
このようにレジェンズの中でも異質を放つ存在となってしまった『カリスタ三部作』。『黄昏の惑星』の巻末のあとがきにも書いてありましたが、スターウォーズは一話完結なら完結すべきで、三部作構成が一番ふさわしいということがよくわかりました。
そのためには作家同士の連携が必要なのは当然のことだし、読んでいても製作サイドの混乱を感じ取れるのもこの『カリスタ三部作』のある意味一つの魅力なのかもしれません。。
そういえば映画『ハンソロ』が公開されましたね。
はぁ。。。。。。
言いたいことはいろいろあるし『ハンソロ』のスピンオフのカノン小説『ラストショット』を現在読んでいるので、次回はその辺についての記事を書こうと思います。
読んで頂きありがとうございました。
過去の記事を貼っておきます。